税務署から「相続についてのお尋ね」が届くと、相続税の申告が必要なのかと心配になるかもしれません。まずは封書の内容、回答先・回答期限、亡くなった方のお名前を確認し、相続財産を資料から整理しましょう。お尋ねが届いた事実だけで、申告が必要とも不要とも決まりません。
大切なのは、お尋ねへの回答と相続税申告を別々に考えることです。所沢市で相続手続きを進める方へ、最初に確認したいことをまとめます。
届いたら、まず書類の種類と日付を確認する
「相続についてのお尋ね」という表題か、別の照会文書かを確認します。回答方法や提出先、記載された期限は、お手元の文書の案内に従ってください。相続税の法定申告期限とは別の日付が書かれている可能性があるため、混同しないようにします。
差出人や連絡先に不安がある場合は、書類に記載された番号へすぐ個人情報を伝えず、国税庁の公式サイトで所轄税務署の連絡先を調べて確認しましょう。届いた書類は封筒も含めて保管します。
お尋ねへの回答と相続税申告は違う
国税庁の「相続税の申告要否判定コーナー」は、相続財産などを入力し、申告のおおよその要否を確認するためのものです。税務署からお尋ねが届いた人が、回答を作成するときにも利用できます。
国税庁の案内では、お尋ねの提出に代えて、同コーナーで作成した「相続税の申告要否検討表」を税務署へ提出できます。ただし、この検討表は相続税申告書ではありません。申告が必要な場合は、該当する年分の相続税申告書を別途作成・提出します。
申告が必要かは財産全体で判定する
相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。相続や遺贈で取得した財産などを確認し、債務や一定の葬式費用を差し引き、加算対象となる生前贈与なども考慮して、正味の遺産額を判定します。
預貯金の残高だけで判断せず、不動産、有価証券、死亡保険金、家族名義の預金の可能性がある資金、死亡前後の出金、債務などを確認してください。基礎控除額に近い場合や評価が難しい財産がある場合は、概算だけで「申告不要」と決めないことが大切です。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って税額が少なくなる場合にも、特例を受けるために申告書の提出が必要なことがあります。
回答前にそろえたい資料
- 届いたお尋ねの書類一式と封筒
- 亡くなった日、死亡時の住所、相続人の関係が分かる資料
- 預貯金の残高証明書、通帳、取引履歴
- 不動産の固定資産税関係資料と登記情報
- 証券、保険金、死亡退職金などの通知
- 借入金、未払金、葬式費用の記録
- 遺言書、遺産分割の状況
- 生前贈与の契約書や申告書
書類が足りない項目は「未確認」と記録し、推測額を確定した数字として記入しないようにしましょう。家族が管理していた口座や現金がある場合も、資金の出所・管理状況を確認します。
回答までの進め方
- 文書の表題、回答先、書面に書かれた回答期限を確認する
- 相続人と財産・債務の一覧を作る
- 国税庁の申告要否判定コーナーや手引きを使い、検討表の内容を確認する
- 土地評価、名義預金、生前贈与、特例など不明な点を整理する
- 必要に応じて税理士へ相談し、お尋ねへの回答と相続税申告の要否を別々に決める
- 回答した書類と根拠資料の控えを保管する
国税庁の案内では、申告要否判定コーナーで作成した検討表を印刷して提出でき、電子送信する方法も案内されています。利用する方法と必要な準備は最新の公式案内で確認してください。
相続税の期限も別に確認する
相続税申告・納税の期限は、原則として相続の開始を知った日(通常は死亡日)の翌日から10か月以内です。お尋ねの回答期限と同じとは限りません。回答に時間をかけている間に相続税の申告期限が近づいている場合は、両方の対応を並行して進めます。
すでに相続税を申告している人へ別の照会が届いた場合は、今回の記事で扱う「申告要否を確認するお尋ね」とは内容が異なる可能性があります。書面を確認し、申告を担当した税理士や税務署へ相談してください。
相談するときに伝えたいこと
税理士へ相談する際は、届いた書類の表題、回答期限、亡くなった日、財産の概算と不明な財産、遺産分割の状況を伝えます。特に土地や家族名義の預金など、申告要否に影響しそうな事項は最初に知らせると整理しやすくなります。
問い合わせフォームには、マイナンバー、口座の暗証番号、各種サービスのパスワードを記載せず、まず概要をお知らせください。
よくあるご質問
お尋ねが届いたら、必ず相続税申告が必要ですか?
いいえ。文書が届いた事実だけでは決まりません。財産と債務などを調べ、基礎控除や特例の取扱いを踏まえて判断します。
申告要否検討表を出せば、相続税申告は終わりますか?
いいえ。検討表は相続税申告書ではありません。申告が必要な場合は、別途申告書を提出します。
お尋ねの回答期限と相続税申告期限は同じですか?
同じとは限りません。書面に記載された回答期限と、原則10か月の法定申告期限を別々に確認してください。
資料がそろわないときはどうすればよいですか?
不足している資料と取得予定を整理し、回答先の税務署へ確認するか、期限が近い場合は税理士へ早めに相談してください。推測で数字を埋めないようにします。
まとめ
「相続についてのお尋ね」が届いたら、書面の内容と回答期限を確認し、財産を資料から整理しましょう。お尋ねへの回答と相続税申告は別の手続です。検討表を提出しても、申告が必要な場合には相続税申告書を別途提出します。
田代直人税理士事務所では、所沢市を中心に相続税申告の初回無料相談を承っています。全国からのご相談にも対応しています。お尋ねが届いて申告要否に迷う場合は、書面と分かる範囲の財産概要をお手元に、お問い合わせフォームまたは電話(050-1809-4005)からご相談ください。
監修:税理士 田代直人/最終確認日:2026年9月18日。届く文書の内容や対応方法は個別に異なります。お手元の文書と最新の国税庁案内をご確認ください。







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