所沢市で自動車を相続した方へ|相続税評価と必要資料を解説

ブログ

亡くなった方が所有していた自動車は、原則として相続財産に含まれます。相続税申告では、購入時の価格や現在のローン残高ではなく、亡くなった日(相続開始日)現在の自動車の価値を確認します。

まず車検証の所有者・使用者を確認し、車種や年式、走行距離、車両状態が分かる資料をそろえましょう。ローン会社や販売店が所有者になっている場合は、契約内容も確認が必要です。

所沢市で自動車を相続した方へ、評価方法、必要資料、ローンや名義変更の注意点を説明します。

自動車は一般動産として評価する

国税庁の財産評価基本通達では、自動車を含む一般動産は、原則として売買実例価額や精通者意見価格などを参考に評価します。簡単にいえば、死亡日時点でその車を通常売買するとしたら、どの程度の価値があるかを確認します。

中古車販売店や買取業者による査定書は、評価の根拠資料になり得ます。ただし、国税庁が特定の査定方法や業者を指定しているわけではありません。査定日、車両の状態、査定条件を残し、死亡日時点の価値を説明できるようにします。

査定で確認される主な項目

  • メーカー、車名、型式、グレード
  • 初度登録年月、年式
  • 走行距離
  • 車検の残存期間
  • 修復歴、事故歴、故障の有無
  • 外装・内装・タイヤなどの状態
  • 装備、オプション、改造や架装

同じ車名でも年式やグレード、走行距離で価値は変わります。インターネット上の中古車販売価格を参考にする場合も、販売希望価格を一件だけ採用せず、条件が近い車両か確認してください。

相続税申告について無料相談する

購入価格や帳簿価額をそのまま使わない

新車で購入したときの価格は、死亡日時点の価値とは異なります。また、事業用車両の固定資産台帳に記載された帳簿価額や未償却残高も、相続税評価額と必ず一致するわけではありません。

売買実例価額や専門家の意見価格などが明らかでない場合には、同種・同規格の新品の死亡日時点の小売価額から、製造時から死亡日までの償却費または減価額を控除する方法があります。この補充的な計算では、国税庁の通達に従った耐用年数と定率法を用います。

市場の査定が取得できる車について、最初から帳簿上の減価償却だけで評価しないよう注意しましょう。

死亡後に売却・廃車した場合

死亡後に自動車を売却した場合、その売却額は参考資料になりますが、期間が空いていると市場や車両状態が変わることがあります。死亡後の売却額を無条件に死亡日時点の評価額とせず、売却日、使用状況、修理、事故、走行距離の変化などを確認します。

死亡後に廃車した場合も、「廃車したから相続開始時の価値はゼロ」とは限りません。死亡日時点ですでに故障し、処分費用が必要な状態だったのか、それとも使用可能だったのかを資料や写真で確認します。

ローンが残っている車は所有者を確認する

車検証では「所有者」と「使用者」が異なることがあります。電子車検証の場合は、車検証閲覧アプリや自動車検査証記録事項で所有者情報を確認します。

ローンの所有権留保により販売店や信販会社が所有者になっている場合、通常の相続による移転登録とは異なることがあります。ただし、車検証の所有者が第三者だから相続税上の財産が必ずゼロになるとは限りません。既払額、契約上の権利、完済後の所有権取得、残債、解除条件を確認します。

リース車も車両自体の所有者はリース会社であることが一般的です。契約の承継、解約、精算金などを確認してください。

車両価額とローン残債は分けて考える

被相続人が所有する車にローンが残っている場合、車両は死亡日時点の時価で資産に計上し、ローン残債は債務控除の対象になるかを別に判定します。「車の評価額からローン残高を引いた差額だけを財産として記載する」と単純に処理しないようにします。

債務控除の対象となるのは、原則として死亡時に現に存在し、被相続人が負担すべき確実な債務です。死亡に伴う保険などで残債が消滅する場合もあるため、ローン契約書、残高証明書、保険や保証の内容を確認します。

相続税評価と名義変更は別の手続

相続税申告のための評価と、自動車の移転登録・名義変更は別の制度です。名義変更が済んでいなくても、被相続人に帰属する自動車の価値は相続財産として検討します。

普通自動車は管轄の運輸支局等、軽自動車は軽自動車検査協会で手続を行います。必要書類は、取得する相続人、遺産分割の方法、車検証上の所有者、普通車・軽自動車の別などで異なります。最新の案内を各窓口に確認してください。

準備したい資料

  • 自動車検査証と自動車検査証記録事項
  • 購入契約書、注文書、ローン・リース契約書
  • 死亡日現在のローン残高証明書
  • 車種、型式、年式、グレードが分かる資料
  • 死亡日近くの走行距離と車両状態が分かる写真
  • 整備記録簿、修理・事故・故障の記録
  • 中古車販売店や買取業者の査定書
  • 類似車両の相場を確認した資料と確認日
  • 死亡後に売却・廃車した場合の契約書や精算書

査定書は、車両を特定できる情報、査定日、前提条件が分かる形で保存します。口頭だけの査定より、書面やデータで根拠を残すと確認しやすくなります。

よくあるご質問

古い車なら相続税申告に載せなくてもよいですか?

古いという理由だけで除外はできません。死亡日時点の売買価額や査定を確認します。価値がないと判断する場合も、年式、状態、査定結果などの根拠を残しましょう。

中古車サイトの掲載価格を使えますか?

参考資料にはなりますが、掲載価格は実際の買取額や成約額と同じとは限りません。車種、年式、グレード、走行距離、状態が近いかを確認し、可能であれば専門業者の査定も取得します。

ローン残高を差し引いた金額が評価額ですか?

車両の時価とローン債務は分けて確認します。車両を資産として評価し、死亡時に残る確実な債務が控除できるかを別に判定します。

名義変更前でも相続税申告に含めますか?

名義変更の完了時期ではなく、死亡日時点で被相続人に帰属する財産かどうかを確認します。登録手続と相続税評価は別に進めます。

まとめ

相続した自動車は、原則として死亡日時点の売買実例価額や専門家の意見価格などを参考に評価します。車検証の所有者・使用者、車両の状態、査定の基準日を確認し、根拠資料を残しましょう。

田代直人税理士事務所では、所沢市を中心に自動車を含む相続税申告の初回無料相談を承っています。全国からのご相談にも対応しています。査定額の扱いやローン中の車の申告方法が分からない場合も、お問い合わせフォームまたは電話(050-1809-4005)からご相談ください。

相続税申告について無料相談する

監修:税理士 田代直人/最終確認日:2026年10月2日。車両の状態、所有権、契約、残債などにより取扱いは異なります。申告時には最新の国税庁情報と契約書等の原資料をご確認ください。登録手続は管轄の運輸支局または軽自動車検査協会へご確認ください。

コメント